ずいき祭

こんにちは!久々すみぷーです。

今回は先日あった京都のずいき祭を紹介しますね!

毎年10月4日に巡行があります。

瑞饋神輿(ずいきみこし)保存会という京都の西ノ京13町の有志の方たちがこのお祭りを守ってきました。
ずいき祭は平安時代にはすでにあったとされ、江戸時代に今の形になったと言われています。
京都西之京は以前農村であって、このお祭は地域の方々の五穀豊穣を祝ったお祭りです。

お神輿は土台以外すべて野菜などの土に返るものでできています。
たとえば屋根はこのお祭りの名前でもあるずいき(里芋の茎)でできています。
「ずいき」と聞いてもピンと来る人が少ないと思いますが、
京都でよく食べられている野菜で、スーパーに行ってもずいきの煮物がおそうざいコーナーに置かれていたりします。

お神輿に飾る瓔珞(ようらく)というものはかぼちゃみたいな形をした赤なすや2センチくらいのかわいい唐辛子でできています。

お神輿の4面にはそれぞれ、上部には欄間(らんま)、下部には桂間(けいま)、腰板(こしいた)があり、これらは毎年担当の作り手さんが題材を決めて作成します。
それらも乾燥したずいきやマメ・タネ類、トウモロコシの皮などでできています。

ちなみに今年の欄間で一番印象に残っているのが「うさぎとかめ」。
今年は東日本大震災が起き、この欄間を作った方は「絆」というテーマを掲げ、
本当ならうさぎがかめを置いて先に行ってしまうところを、うさぎの背中にかめを乗せ、一緒にゴールまで行きましょうという思いを込めて作られたとか。
ちなみにうさぎの毛はパン粉でできています!!




欄間を一つ取り上げても奥の深ーいもので、会員の方々の思いが凝縮されたお神輿なんだなと感動しました。


お神輿に使われる野菜は保存会の農家の方が一年かけて育てます。
9月1日から集会所に集まり、一か月間かけてひとつずつお神輿のパーツを作っていきます。


つまりお祭が終わったらまたすぐに来年のお神輿に使う野菜作りをはじめるということ。
自分たちは10月の一時にお神輿を見てずいき祭を認識しますが、保存会の方々はこうしてずーっと地域のお祭を守ってきました。

よく観光雑誌に「京都らしい」みたいなことが書かれていますが、
けっこう最近になってできたものがそういうふうに取り上げられたりします。
でも客集めに精を出す観光地とかじゃなくて、
こういう地域の人が代々守ってきた「ずいき神輿」は本当の「京都らしい」といえるものの一つではないのかなと思いました。

おわり。


ずいき神輿についてもっと知りたい!という方はこちらもどうぞ。
http://d.hatena.ne.jp/ritszuiki2011/
立命生が瑞饋神輿保存会へインターンシップへ行き、取材・記録をしたものです。